日本海事検定キューエイでは、多分野にわたる審査実績をもとに、様々な規模、幅広い分野のお客様に対してきめ細かな審査認証サービスを提供しております。
トップページ > ログイン > 環境関連法規の情報 > 引渡し義務化強化で、フロン排出抑制法が改正されました

引渡し義務化強化で、フロン排出抑制法が改正されました

6月5日、フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律の一部を改正する法律が公布され、業務用冷凍空調機器の廃棄時の冷媒フロン類の回収率が低迷していることから、産業構造審議会製造産業分科会化学物質政策小委員会フロン類等対策ワーキンググループ及び中央環境審議会地球環境部会フロン類等対策小委員会が平成31年2月に「フロン類の廃棄時回収率向上に向けた対策の方向性について」とする報告書を取りまとめ、廃棄時回収率の向上対策が提言されたことを踏まえ、以下のとおり所要の改正が行われました。

 (1)第一種特定製品の廃棄等に関する規制の見直し
 (2)都道府県の監督権限の拡充等

 

改正法令(改正する法令)
フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律の一部を改正する法律(令和1年法律第25号)

被改正法令(改正される法令)
フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(平成13年法律第64号)

公布日:令和1年6月5日

施行日: 令和1年6月5日
公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日

 【第一種特定製品の廃棄時にフロン類の引渡しを義務化】
(1)第一種特定製品の廃棄等に関する規制の見直し
① 第一種フロン類充塡回収業者が第一種特定製品にフロン類が充塡されていないことを確認した場合を除き、第一種特定製品廃棄等実施者に対して、第一種フロン類充塡回収業者に冷媒として充塡されているフロン類を引き渡すことが義務づけられ、引渡義務違反に罰則が設けられた。(第41条、第104条関係)
② 特定解体工事元請業者は、第一種特定製品の設置の有無について確認を行い、その結果を特定解体工事発注者に対し書面を交付して説明する際に、特定解体工事元請業者及び特定解体工事発注者に対して、それぞれ書面の写し又は書面を保存することが義務づけられた。(第42条関係)
③ 第一種特定製品廃棄等実施者から第一種フロン類充塡回収業者へのフロン類の引渡しに関する書面の交付義務及び保存義務違反に罰則が設けられた。(第43条、第45条、第105条関係)
④ 第一種特定製品廃棄等実施者が第一種特定製品の解体その他の処分を目的とした引取り等を行おうとする者(以下「第一種特定製品引取等実施者」という。)に第一種特定製品を引き渡す場合、第一種特定製品引取等実施者(第一種フロン類充塡回収業者である場合に限る。)にフロン類の引渡しを行う場合等を除き、第一種特定製品引取等実施者に引取証明書の写しの交付が義務づけられた。(第45条の2関係)
⑤ 第一種特定製品引取等実施者は、引取り等に係る第一種特定製品の処分を他人に再委託し、又は引取り等に係る第一種特定製品を原材料等として利用するために他人に譲渡するときは、第一種特定製品の処分の再委託又は譲渡を受けた者に第一種特定製品に係る引取証明書の写しを回付することとされ、交付又は回付を受けた引取証明書の写しの保存が義務づけられ、保存義務違反に罰則が設けられた。(第45条の2、第105条関係)
⑥ ①により第一種フロン類充塡回収業者が第一種特定製品にフロン類が充塡されていないことを確認した場合又は④若しくは⑤により引取証明書の写しの交付若しくは回付を受けた場合その他第一種特定製品に冷媒として充塡されているフロン類が放出されるおそれがない場合を除き、第一種特定製品の引取り等が禁止され、その違反に罰則が設けられた。(第45条の2、第104条関係)
(2)都道府県の監督権限の拡充
① 都道府県知事は、第一種特定製品廃棄等実施者又は第一種特定製品引取等実施者が(1)④〜⑥の規定を遵守していないときは、必要な措置を講ずるよう勧告できるものされ、、正当な理由なく勧告に係る措置を講じななかったときは、措置命令ができることとされた。(第49条関係)
② 都道府県知事による報告徴収の対象に特定解体工事元請業者及び第一種特定製品引取等実施者が、立入検査の対象にそれらの事務所又は事業所、第一種特定製品の引取り等を行う場所及び解体工事に係る建築物その他の工作物又は解体工事の場所が追加された。(第91条、第92条関係)
③ 都道府県知事は、この法律の目的を達成するために必要があると認めるときは、関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長に対し、必要な資料の送付その他の協力を求めることができることと定められた。(第93条関係)
(3)その他
都道府県は、フロン類の使用の合理化及び管理の適正化を推進するために必要な措置について協議するための協議会を組織できることとされた。(第99条の2関係)
 
関連業種: 化学 , 電機 , 自動車 , 食料品 , 他製造 , 運輸 , 小売

参考URL

ページの先頭へ戻る