日本海事検定キューエイでは、多分野にわたる審査実績をもとに、様々な規模、幅広い分野のお客様に対してきめ細かな審査認証サービスを提供しております。
トップページ > ログイン > 環境関連法規の情報 > 事業者の遵守事項明確化で、貨物自動車運送事業法が改正されました

事業者の遵守事項明確化で、貨物自動車運送事業法が改正されました

12月14日、貨物自動車運送事業法が改正されました。


貨物自動車運送事業の業務について、平成36年度から時間外労働の限度時間の設定がされること等を踏まえ、貨物自動車の運転者の労働条件の改善と貨物自動車運送事業の健全な発展を図るため、事業の適確な遂行に関する遵守義務を定め、荷主への勧告の公表制度の創設等の措置が講じられるなど、一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可の欠格事由の拡充など、所要の改正が行われました。


改正法令(改正する法令)
貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律(平成30年法律第96号)

被改正法令(改正される法令)
貨物自動車運送事業法(平成1年法律第83号)

公布日:平成30年12月14日

施行日: 公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日
公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日

参考URL(外部サイト)

 【事業者の遵守事項の明確化及び荷主の責務等を規定】
貨物自動車運送事業の業務について、平成36年度から時間外労働の限度時間の設定がされること等を踏まえ、貨物自動車の運転者の労働条件の改善と貨物自動車運送事業の健全な発展を図るため、事業の適確な遂行に関する遵守義務を定め、荷主への勧告の公表制度の創設等の措置が講じられるなど、以下のとおり所要の改正が行われた。
(1)規制の適正化
① 一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可の欠格事由の拡充(第5条、第35条関係)
ア 1年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられた者及び事業の許可の取消しを受けた者が許可を受けることができない期間が2年から5年に延長された。
イ 欠格事由に、許可を受けようとする者と密接な関係を有する者が、事業の許可の取消しを受けてから5年を経過しない者である場合等が追加された。
② 運行管理者資格者証の交付を行わないことができる期間の延長(第19条関係)
運行管理者資格者証の返納を命ぜられた者等に運行管理者資格者証の交付を行わないことができる期間が2年から5年に延長された。
③ 事業の休止及び廃止に係る事後届出制の見直し(第32条、第35条関係)
一般貨物自動車運送事業者及び特定貨物自動車運送事業者に対して、事業を休止又は廃止しようとするときは、その30日前までに国土交通大臣に届け出ることが義務づけられた。
④ 事業の許可基準の明確化(第6条、第35条関係)
一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可基準について、事業計画が事業用自動車の安全性を確保するため適切なものであること等を明記することが定められた。
⑤ 運送約款の認可基準の明確化(第10条関係)
運送約款において、特別の事情がある場合を除き、運賃と料金とを区分して収受する旨が明確に定められていることが、認可基準に追加された。
(2)事業者が遵守すべき事項の明確化
① 輸送の安全に係る遵守義務の明確化(第17条等関係)
貨物自動車運送事業者等は、事業用自動車の定期的な点検及び整備その他事業用自動車の安全性を確保するために必要な事項に関し国土交通省令で定める基準を遵守しなければならないことを明記することと定められた。
② 事業の適確な遂行に関する遵守義務規定の新設(第24条の4ほか関係)
ア 貨物自動車運送事業者等に対して、自動車車庫の整備等に関する事項、健康保険法等により納付義務を負う保険料等の納付等に関する事項、その他の輸送の安全に係る事項以外の事項でその事業の適確な遂行に必要な事項に関し、国土交通省令で定める基準を遵守することが義務づけられた。
イ 国土交通大臣は、貨物自動車運送事業者等が上記アの基準を遵守していない場合、是正に必要な措置の実施を命ずることができることが定められた。
(3)荷主対策
① 荷主の責務に関する規定の新設(第63条の2関係)
荷主に対して、貨物自動車運送事業者が貨物自動車運送事業法等を遵守して事業を遂行することができるよう、必要な配慮が義務づけられた。
② 荷主への勧告に関する制度の拡充(第64条関係)
荷主への勧告に関する制度の対象に貨物軽自動車運送事業者が追加されるとともに、勧告をしたときは、その旨を公表することが明記された。
③ 違反原因行為への対処に関する規定の新設(附則第1条の2関係)
平成36年3月31日までの間、貨物自動車運送事業者の法令違反の原因となるおそれのある行為をしている疑いのある荷主に対し、国土交通大臣は関係行政機関と連携して、荷主の理解を得るための措置、荷主への要請、勧告、公表ができると規定されるとともに、公正取引委員会への通知制度が設けられた。
(4)標準的な運賃に関する規定の新設(附則第1条の3関係)
平成36年3月31日までの間、国土交通大臣は運輸審議会に諮り、一般貨物自動車運送事業の能率的な経営の下における適正な原価及び適正な利潤を基準とした標準的な運賃を定めることができると定められた。
(5)罰則(第76条関係)
以下に該当する者は、100万円以下の罰金に処することが定められた。
① 事業の休止及び廃止に係る事後の届出をしないで、又は虚偽の届出をして、事業を休止し、又は廃止した者
② 事業の適確な遂行に関する遵守義務に係る国土交通大臣の是正措置命令に違反した者
 
関連業種: 運輸 , 小売 , その他

ページの先頭へ戻る